|
|
「 緑 塵 」
高 橋 淑 子 歌 集
~ 第二歌集 ~
影のごとく歌に寄り添う気配がある。
前歌集「うゐ」より五年の年月を経て著者は、
存在の深い憂いを更にたおやかな韻律に
託してうたいあげる。
ながらみ書房 定価 2500円
2010年11月11日発行
作品の紹介
見しのちの何の花とはおぼえずも空に一花の見しのちの花
窓ごしのひかりは琥珀の色をしてなつかしきかなひとの声する
この身より離りゆくものいとおほく晩夏日日こころ騒ぎぬ
カラカラとまはる音して風ぐるまきのふもけふも秋の日にあり
天寒や人はおのれの淋しさにひた染まりゐて紙にもの書く
|
|
Copyright (C) shuku.aki-art.com. All Rights Reserved |